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加賀藩武家屋敷野村家│北陸建築旅

金沢市内、次は長町武家屋敷跡に。

古い建物を活用して情緒ある町並みを再現し、観光化に成功している金沢市。

伝統的な町並みとしては、ひがし茶屋街など有名ですが、今回は今まで訪れたことのない地域に行こう、ということでやってきました。

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もともとは上・中級藩士の住居地だった地域だとか。

内部が公開されているのは、武家屋敷跡野村家
前田家の直臣、野村伝兵衛信貞家は禄高千石から千二百石と累進して、代々各奉行職を歴任した、由緒深い家柄である。
案内パンフより転記



こちらの武家屋敷ですが、入口から想像した以上規模が大きく、構成も入り組んでいます。

相当に財をつぎ込んで普請したらしい建物は、各所に贅沢な材や細工を配し、
武家の中でも相当な財力を持っていた様子。

襖絵は狩野派の作。庭園は遠州好みの『真の庭』の代表的なものとして高く評価されているそうです。

時代劇に出てくる江戸の下級武士とは全く格が違う・・!



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漆塗りの書院。金色の襖との配色バランスが絶妙。



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こちらは昭和初期に移築された、上段の間。
北前船船主の豪邸の一部だったそうで、使われているのは黒檀、紫檀、総檜づくりです。




また、高低差を活かした庭園には疎水が引かれ、要所に名石や春日灯籠が配置されたこれまた見事なつくり。

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濡れ縁の下に水を引き込むのは、前日に見た成巽閣の茶室前の造園手法と通じます。



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灯籠の数が多いのも京ともまた違った、加賀独特の文化でしょうか。

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参考までに配置図を。

今回の記事は右下玄関から入り、矩手に曲がっている濡れ縁まででした。
野村家 茶室編へ続きます。

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by atelier-tsubaki | 2014-04-20 16:38 | 建物探索

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