佐倉の武家屋敷
2014年 05月 06日
町の中の一角に建物の建築年代が約50年ほどづつずれている
「旧河原家」「旧但馬家」「旧武居家」という三軒の屋敷が保存・公開されています。
佐倉藩の城下町だったという佐倉市、今では当時の遺構は残っていないそうですが
1981年ごろから調査を行い、
3軒の屋敷を移築・復元したとのことです。
武家屋敷のある一角は緑も多く、すがすがしい景観となっていました。
まず見学したのが「旧河原家」。一番古く18世紀後期の建設。
大きな土間にかまど。
室内に長押がない簡素な作りでしたが、長押をつけていいのは千石以上、
三百石程度では座敷、居間、玄関の旧造のみ可、
それ以下では座敷でも不可、と制定されていたとのこと。
その他玄関幅は2間までとか、畳表のへりなどに関しても規制があったそうです。
封建制度から生まれた秩序が建物にも及んでいたんですね。
屋根にくっついているのはヨモギの束。端午の節句にはこうして軒から下げるのが風習であるとか。
庭に大きな木があり、菜園もあっていい暮らしをしていたように見えますね。
反面、家の中は部屋数も少なく、押入れや収納もほとんど見当たらないのが現代の和風住宅と大きく違うところです。
こちらは内部の設備がリニューアルされて使用できるようになっています。
子供の日ということで甲冑を試着できるイベントに使われていました。
リアル甲冑、そこいらのコスプレより恰好良かったです。
一番小さな武家屋敷です。
三軒の武家屋敷、
門構えや庭のつくりも、豪華ではありませんが
全てに心が行き届いているようで気持ちよく見学させていただきました。
どうもありがとうございます。
佐倉市公式サイト http://www.city.sakura.lg.jp/0000000617.html
by atelier-tsubaki | 2014-05-06 23:09 | 建物探索