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数寄屋大工棟梁 中村 義明 氏 講演会 @遠山記念館

昨日は数寄屋大工の棟梁、中村 義明氏の講演を聞きに遠山記念館に行ってきました。


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何度目かの遠山記念館、見どころが多くていつ行っても新鮮・・なのは
単に記憶力がない故なのかもしれません005.gif



数寄屋建築の分野で日本を代表する 中村外二工務店 の2代目の義明氏、
本拠地は京都ですが国内外を飛び回っていらっしゃいます。

最近では羽田空港のターミナルの江戸小路のプロデュースと工事をされたとのこと
現在第二期工事で日本橋を作っている最中だそうです。


講演は数寄屋の話を中心に、木造建築の歴史から最近の施工事例まで、
あっという間の2時間でした。



日本の木造建築の始まりが森の中に木のような建物を建てた、という
伊勢神宮の例から始まり、

平安の寝殿造りは畳がなかったので自由な間取りで建てていたこと、

室町に入り書院造りになると柱も角柱になり、畳が導入されて寸法が決まってきたこと、
建物が直線的になったのは武士の重んじた禅宗の影響もあること

など、

各時代の様式も背景の歴史や技術の進歩との結びつきが見えると
生き生きとよみがえってくるように感じます。



また、数寄屋は浮遊感があるようにつくる
というお話があり

窓から眺めや開口部の位置で浮いている感じを出す

ということです。


民家だと、土から生えているようなしっかりしたものが多いですが

数寄屋は柱も細く細く、壁も極力薄く、天井も低く作られていますから、

重力から解放されたようで、

その対比は強烈です。



遠山記念館の座敷の方でも、具体的な柱の太さや

壁の大きさ、天井の棹縁の見付のお話まで、

また京都の数寄屋建築と関東との違い、時代によっての寸法の傾向など

本当にこの場ならではの貴重なお話を伺うことが出来ました。



奥深い数寄屋建築の世界、その背景となる歴史も中村棟梁の口から聞くと

その時代を生きた人への共感がわき、何故か身近に感じられるのが不思議でした。



それにしても事例で出ていた 和久傳、俵屋、行ってみたいなぁ・・・
高台寺和久傳

俵屋













by atelier-tsubaki | 2014-05-12 00:08 | その他

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