オイコスフォーラム連続セミナー 第3期その1 エクセルギーとは?

今春から参加しているオイコスフォーラム連続セミナー、18日から第3期が始まりました。

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『自然共生建築のしくみを探る』というテーマのこの講義、講師は建築環境学の宿谷昌則先生です。エネルギーの資源性を扱う概念〈エクセルギー〉に基づきながら、人と建物を取り巻く環境をとらえていきます。


さて、講義の基本となっている〈エクセルギー〉ですが・・・


かなり難解です。


今回も3期から参加する人のために、〈エクセルギー)とはなにか、という概念の説明からスタート。前にも聞いた話ですが理解というには程遠く、2回目でぼんやりと輪郭が見えてきた程度。


講義資料を引用すると、
原子・分子類がバラバラになって拡がり散っていく能力がエクセルギーである。エネルギーの方は広がり散る前と後で、全体としてはその総量は全く不変で、それが『保存』である。一方、エクセルギーは拡がり散りで減る、それが『(エクセルギーの)消費』である
とあります。


熱力学第一法則、エネルギー保存の法則からすると、普段使っているエネルギーの消費、とかエネルギー使用量、という言葉はおかしい。言われてみればその通りです。エントロピーは増大する、という熱力学第二法則が自然現象全てに当てはまることを考えると、消費しているように見えるエネルギーをエクセルギーとすると、つじつまが合います。


さてさて・・・


建築環境を考える上でなぜ〈エクセルギー〉の概念が必要なのか。


よく耳にする「持続可能な社会」や、「サステナブルな開発」という言葉。具体的に持続可能になるシステムの条件を考える上で、エクセルギーの概念が重要になってきます。


何かシステムが働くときの現象を熱力学的にとらえると、下のように一連のサイクルをつくると「持続可能」が実現されます。
1、エクセルギー投入(拡散能力をもつエネルギー・物質を系内に取り込むこと)
2、エクセルギー消費(物質の一部をシステムの活動のために拡散させること)
3、エントロピー生成(エネルギー・物質の拡散に応じて、拡散の度合いが増えること)
4、エントロピーが排出システムの状態・温度、圧力、科学ポテンシャルなどを最初の状態と同じにするために拡散したエネルギー・物質を環境へ排出すること)


そう考えると、パソコンの放熱から原発の使用済み核燃料までエントロピーの排出が系の存続に不可欠で、それがいかに環境負荷をかけずに行えるかが持続可能かどうかのキーになりそうです。


これは第2期の講義で聞いた話ですが、原発は安全に稼動しているときでも、核廃棄物だけでなく莫大な量の廃熱で付近の海を熱汚染しており、原発が地球温暖化防止の担い手であるのは誤りである、というデータがあるそうです。本日の日本経済新聞の1面、逆のことを報じていますがやはり経済優先で都合の良いデータだけを出しているとしか思えません。


『CO2排出、原発停止で増加 製造業大手で1~2割』
http://www.nikkei.com/article/DGXNASDD1708Q_Y2A011C1MM8000/
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by atelier-tsubaki | 2012-10-19 15:48 | 建物の性能・エコ・環境

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