オイコスフォーラム連続セミナー 第3期その2 植物から学ぶ

オイコスフォーラム連続講座の第二回目、先週木曜日、国連大学にて受けてきました。今回はいきものに学ぶという副題がついています。天体や物理の話より、身近な生き物のほうが少しわかり易そうです。


主題は、前回おさらいしたエクセルギー投入・エントロピー排出という熱力学の系を、植物の光合成に当てはめるとどうなるか、というお話でした。植物は生物、化学式は化学、熱力学は物理、とそれぞれ違う科目としてとらえていましたが、一緒に取り扱う宿谷先生のお話、学校教育でカチコチになった頭には衝撃です。


さて、植物の葉の中に葉緑素があり、光合成して酸素が作られているのは知っていましたが、その内容というととたんにあやふやになります(中学で一度やっているらしい)。葉の中で何が起こっているか。それを化学的に見てみると、以下のようになります。


6H2O+6CO2→C6H12O6+6O2

日射が葉に当たる→葉の中の葉緑素が活発に動く→細胞の中の水が酸素と水素に分解され、水の水素と二酸化炭素からグルコースと水を再合成し、酸素が発生する。



この光合成の過程で熱が発生するのですが、葉の温度が上がりすぎないために、実際は次の式のようなオーダーで水が使われるそうです。

606H2O+6CO2→C6H12O6+6O2+600H2O

人は汗をかき、その汗を蒸発させることで体温を下げていますが、植物も同様に地中の水分を大量に吸い、葉からたくさんの水分を蒸発させることで温度を下げているのです。


エクセルギー・エントロピーの熱力学の系でいうと、日射エクセルギー(とわずかな液体水のエクセルギー)の投入、消費、そして水分の蒸発というエントロピーの排出が起こって循環しているわけです。

葉から水分が蒸発できない場合、例えば大気の湿度が極端に高いような場合は、光合成自体の反応もうまく進まないということです。逆に、農作物を良く育てるには、適度に風が吹き、蒸散が進むことがいい条件だともいえます。植物を育てるのは日光だけではないのですね。

この蒸散作用、おなじみのグリーンカーテンにも応用されています。葉っぱのおかげで日影が出来る効果だけではなく、自ら温度を下げることのできる生きた植物だからこそ、涼しさを感じるのですね。イミテーションのプラスチックのグリーンカーテン、効果ないです!


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by atelier-tsubaki | 2012-11-26 20:24 | 建物の性能・エコ・環境

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