オイコスフォーラム連続セミナー 第3期その3 動物のからだ(ヒト)

月に一度の宿谷先生の講義です。前回の植物に学ぶに続き、今回はヒトの系について考えていきます。

まず、人が生きていくために細胞内でどのような化学反応がおこっているのか、ざっと理解する必要があります。今回は生化学のお話がメインでした。うーん、これも人体にとって快適な環境を探るための一つの要素、がんばります・・。


食事から得た糖や脂肪は細胞内で化学変化し、ATPという分子が作られます。
食べたご飯の多くはATPに変わる
・ATPとはアデノシン三リン酸 (Adenosine Triphosphate) のことである。
・食物の話の中で、いわゆる「カロリー」という表現がされる場合、それはすなわち「ATP」に変換される部分である。
・食事から得た糖や脂肪がもつエネルギーは、生体内で使われる時にはATPという分子に変換されない限り、基本的には利用できない。
・ATPはどのような仕事にも共通に使えるため、「エネルギー通貨」と呼ばれることがある。
・特に筋肉においては、ATPの他にクレアチンリン酸がエネルギーの一時貯蔵に使われる。
ATPの産生 2012年6月  stnv基礎医学研究室・清水隆文より


ATPは活動を要する生物体の反応には必ず使用されているのですが、おもな役割は①筋肉繊維の収縮、②たんぱく質の合成、③Na-Kポンプの作動(神経細胞に作用)などです。

このATPがどのように作られるか、糖(グルコース)モデルで簡単に説明すると以下のようになります。

〇細胞質基質にて
グルコースをピルビン酸などに分解し、その過程でグルコース1分子当たり2分子のATPが生成される。

〇ミトコンドリアにて
細胞のミトコンドリア内は発電モーターのようなしくみになっており、効率よくATPが生成される。
グルコース1分子当たり、36分子(計38分子)のATPが生成される。


上記反応をエクセルギーで考えると、食物に含まれる化学エクセルギーを取り込み、体内でそれを消費し、運動エクセルギー温エクセルギー(発熱)を生み出している、となります。恒温動物はこの温エクセルギーを体温を保つのに消費するので廃熱利用にあたり、大変効率が良いのですね。変温動物だと身近な環境空間へ、放射・対流・伝導、また発汗などにより熱を放出します。

それぞれのエクセルギー消費に比例して必然的にエントロピーも生成されているのですが、そのエクセルギー収支については次回に、となりました。植物の時は光合成、グルコースの合成、蒸散などシンプルだったシステムが、動物になるとずいぶん複雑だなあ、というのが今回の感想です。


ATP合成過程のモデル図です。これらの反応が瞬時に起こっているそうで、やっぱりすごい。。
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by atelier-tsubaki | 2012-12-14 19:48 | 建物の性能・エコ・環境

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