木造住宅の性能向上リフォーム 事例その3│薄暗さを解消!家の中に光を呼び込み、解放感を演出する工夫
2017年 07月 05日
中古住宅での大きな悩みの一つに、「家の中が暗い」ことを挙げる人が多くいらっしゃいます。
昭和の時代に建てられた家は、いわゆる「田の字型」の間取りだったり、中廊下があって両側に部屋のある「中廊下型」の間取りが多く見られます。家の中心部が暗くなるのは昔なら当たり前のことだったと思いますが、それを解消しようと照明をやたらと明るくした時代を経て、現在では窓の位置や間取りの工夫で家の中に自然光を取り込む手法が主流となってきています。
古い家を残したいという方でも、決して薄暗い家を好んでいるわけではありません。
そこで、リフォーム工事で自然光を取り込むよう改善した事例をご紹介します。
「家の中が暗い」ことと同時に、これも住宅の悩みとしてよく聞く「狭苦しさを解消したい」という問題の改善を図っている事例もありますので一緒にご紹介いたします。
1、窓の工夫その1 トップライト(天窓)
家の北側にあることの多いキッチンは、どうしても暗くなりがちです。
大きな窓を取るのが難しい場所でもあります。
そんな時に有効なのが、トップライト(天窓)。天窓の明るさは同じ面積の窓の3倍とも言われるのでその効果は絶大です。
屋根の劣化が疑われる場合は、補修と同時に天窓の施工をすることをお勧めします。
天窓は有効ですが雨漏りの心配箇所でもあります。コストもその分余分にかかりますので、窓の位置を工夫したり大きくするのも有効な手段です。
事例その2
リフォームだからといって、壁の位置が変更できないことはありません。時には方角に合わせた窓をつくることも効果的です。
4、天井を明るい色に、間仕切り壁も取り払って明るく開放的に
天井の色が暗いと光を吸収してしまいます。仕上げを明るい色に変えるだけでも、上の方に光がたまるように感じるので明るい部屋になります。
昔の間取りだと細かく部屋が分かれていることが多いですが、間仕切り壁も取り払うと一層明るくなります!
間仕切り壁も引戸の鴨居だけ残して取り払いました。
もともとは薄暗いのが悩みだった部屋ですが、トップライトの効果もあり明るい部屋に変わりました。
狭い台所ではありませんでしたが、家族4人が食卓を囲むと狭苦しい感じもありました。
部屋の奥行はそのままでも、隣の居間との間仕切り壁をなくすことで解放感を演出しています。
部屋の広さは変えず、部屋の隣にあった階段を奥に移動させて廊下まで一体で使えるように間取り変更をしました。建具を開ければ8畳の広さになるので、かなり広々した感じがします。
まとめ
明るさや解放感といったものは、老朽化した設備や修繕箇所に比べると些細なことに感じるかもしれません。しかし、住み心地という面ではどちらも重要なポイントです。
写真からリフォーム後の心地よさが少しでも伝わりましたら幸いです!
by atelier-tsubaki | 2017-07-05 17:24 | +平屋で暮らす 古民家のバリアフリー再生